太陽電池とLEDを組み合わせた省エネライトの検討

お客様からは、昼間に太陽電池でスーパーキャパシティを充電し、夜間にLEDを点灯したいというご要望をいただき、スーパーキャパシティの数量について検討を行いました。

エネルギー算出

もしも20mAの電流を6時間供給する場合、必要なエネルギー量は以下の通りです。
Q = A(アンペア) × S(秒) = 0.02(A) × 6(h) × 60(m) × 60(s) = 432(A)(S)
このエネルギーをコンデンサーに5Vまで蓄えるには、以下の計算式が用いられます。
Q = C(ファラッド) × V(ボルト)から、F = Q/V = 432(A)(S)/5(V) ≈ 86.4F (約100F)
つまり、コンデンサーを容量約100Fで約5Vに充電するには、432クーロンのエネルギーを与える必要があります。

検討1

一方、もしも5.4V 7.5Fのコンデンサー(品名:SCMT32D755SRBB0、KYOCERA AVX)を使用する場合、
容量を100F以上にするには以下のような設計が必要です。
大きさ:直径12.5mm、幅25mm、長さ32mm
必要なコンデンサーの個数:7.5F × 14個 = 105F
参考価格:1個あたり約500円 × 14個 = 約7000円

検討2

また、別の案として、もしも20mAの電流をLEDに供給するために、3Vの電圧以上を使用することも可能ですが、
この場合は5Vから3Vまでの電圧を利用することになります。
30個の3Vコンデンサーを充電して、6時間にわたり20mAの電流を供給するためには、以下の計算が必要になります。
F = Q/V = 432/(5-3) = 216F
216F/7.5F ≈ 28.8個 (約30個)
参考価格:1個あたり約500円 × 30個 = 約15000円

提案

以上の計算結果から、14個のコンデンサーを使用し、定電流出力の昇降圧コンバータを使って20mAを供給するようにした方が安価にできそうです。

ハード

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